子供がウィルス性胃腸炎にかかると吐いたり下痢をしたりで普通の食事ができなくなって困ってしまいますよね。

 

栄養状態が心配ですから、子供の胃腸炎の時はどんなレシピがいいのでしょうか?

 

いつから普通の食事にしてもいいのでしょうか?

 

 

離乳食前の赤ちゃんや離乳食がはじまっている子供別のレシピも一緒に、

 

小児科医の先生の話をまとめました。

 

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子供がウィルス性胃腸炎のときは普通の食事はいつから?

 

 

子供が胃腸炎になったときに普通の食事はいつからしていいのか?

 

 

というと、

 

子供の体の回復状態によって普通の食事に戻す時期は変わってきますので、

 

 

  • 吐くのが落ち着いてきたかどうか
  • 便が水のような状態か、やわらかいけど形がある便か

 

 

といったことを目安にして、

 

 

いきなり普通の食事にするのではなく、
最初はおかゆや味噌汁、煮込みうどんなどの炭水化物や、下痢にいいとされるすりおろしリンゴなどを与えてみて、吐かなければ少しずつ量を増やしていきます。

 

 

吐くのが続いているときは牛乳は禁止です。

 

 

 

胃腸炎で嘔吐や下痢の症状が続いているときや初期の段階では、子供が吐いたり下痢したりして食事がとれないのがふつうで、ムリに食べさせるとかえって吐くのが止まらないこともあります。

 

 

とくに吐くのが続いているときは、 胃を空にして嘔吐がおさまるのを待つのが一番有効です。

 

栄養状態が心配だからと子供にムリに食べさせないで、

 

嘔吐がおさまってきたら、脱水症にならないようにスプーンなどで少量ずつ頻回に子ども用の乳幼児用電解質をあげるようにしましょう。

 

 

ウイルス性胃腸炎では、嘔吐が1ー2日間くらい続いて、嘔吐と同時かやや遅れて下痢がおこりやすいです。

 

胃腸のはたらきが弱っていて食べ物の消化ができないため、ムリに普通の食事をすると処理しきれなくてまた吐いたり下痢したりしやすいです。

 

 

嘔吐や下痢の症状はだいたいが4〜5日で症状がおさまってきて、完全に落ち着くまでは約1週間くらいは続きますので、普通の食事に戻るまでに1週間前後はかかると思っておきましょう。

 

 

母乳をあげている赤ちゃんが胃腸炎になった場合

 

嘔吐が落ち着いたら授乳をはじめていいです。

 

最初の授乳間隔は3−4時間くらいにして、授乳時間を5分程度におさえましょう。

 

5分くらいの授乳をして、そのあと様子を見て赤ちゃんが吐かなければ、少しずつふつうの授乳時間に戻していきます。

 

途中で、赤ちゃんがすぐに吐いた場合は、ムリに授乳時間を増やさず、短い授乳時間で様子をみましょう。

 

 

ミルクを飲んでいる赤ちゃんの場合

 

 

嘔吐が落ち着いてきたら授乳をはじめますが、ミルクの濃度、量やふつうの1/2−2/3くらいにします。

 

ミルクあげて様子をみて、吐かなければ、ゆっくりとミルクの量や濃度をふつうに戻していきます。

 

 

 

では、子供がウィルス性胃腸炎になったとき、普通の食事に戻す前の段階として、

 

嘔吐が止まらない、子供が食べたがらないときの水分や点滴の代わりになる電解質の入っているものはどんなふうに子供にあげたらいいのでしょうか?

 

 

間違ったものをあげてしまうと、かえって子供の具合が悪くなる時もありますので注意が必要です。

 

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子供が胃腸炎になったときの水分で、ポカリはNG!

 

 

大人が風邪をひいたり、胃腸炎などにかかったときは、電解質をとるのにポカリがいいと聞くことがあると思いますが、

 

赤ちゃんや子供が胃腸炎のときにポカリをあげるのは、血液が酸性化するアシドーシスになりやすい果糖が多いため、あげるのはNG

 

だと小児科の先生は話しています。

 

ポカリをはじめとするスポーツドリンクは、胃腸炎になった子供に必要な電解質の成分はあまり多く入っていません。

 

必要な電解質は少ないのに、糖分が多すぎるため、下痢をしているときはかえって治りがよくないこともあります。

 

 

さらに、血液が酸性化するアシドーシスになりやすくなるなんてこわいですよね。

 

 

子供にあげるなら乳幼児用の電解質の飲料がよいですが、イオン飲料は糖分が多すぎるものものありますので、

 

 

小児科医の先生のおすすめは大塚製薬のOS1です。

 

 

もしくは、かかっている病院に電話して、おすすめの乳幼児用電解質の飲料を教えてもらってください。

 

 

 

小児科医の先生は、

 

「市販の乳児用飲料は治療薬ではありませんので、
健康になった子供に水の代わりとして飲ませないでください。

 

 

と話していますので、

 

子供が元気になったあともイオン飲料などをあげるのはやめましょう。

 

 

糖分のとりすぎで肥満になったり、糖尿病になりやすくなるからです。

 

 

吐いたり下痢が続いていてすぐに病院に行ったほうがいい脱水症のサインは?

 

 

  • 尿の量がすごく減っている
  • 元気なくてぐったりしている
  • 顔色が明らかに悪い
  • 便に血が混じっている

 

といった異常に気付いたときは、病院で点滴をした方がいいのでなるべく早く病院にいきましょう。

 

 

 

1歳以下の赤ちゃんでは注意が必要ですので覚えておきましょう。

 

 

子供が胃腸炎のときに消化に良い食事に切り替える目安は?

 

 

胃腸炎になった子供の症状が以下のような感じになったら、消化の良い食事に切り替える目安となります。

 

 

  • 3時間以上吐かなくなったら消化の良いレシピで食事を始めてみる
  • 子供本人が食べたがらないときはムリに食べさせないで、食べる気が出てきたとき
  • 子供の便の状態が水のような便からドロドロの便に変わってきたとき

 

 

ただし、ウィルス性胃腸炎で吐いたり下痢をするのが落ち着いたあと、消化に良いものを食べ始めるときは、
本人がほしがっても、一度にたくさん与えると胃腸がびっくりして吐いてしまうこともあるので量に注意しましょう。

 

 

子供がウィルス性胃腸炎で普通の食事戻す前は1回の食事の量はどれくらいにするといいの?

 

 

  • 離乳食の子供なら1〜2口ずつ与えてみて吐かないか様子を見る
  • 幼児なら普段の半分程度の量くらいから食べ始める
  • 1回量を減らす代わりに回数を増やす方が腸の負担が少なく済む(1日5-6回)

 

 

というふうに、食事を再開していきます。

 

 

 

ウィルス性胃腸炎が治る前に食べると症状がぶり返すので食べない方がいいものとは?

 

 

子供の胃腸炎では、完全に治りきる前に食べると、胃腸がまた弱ってしまって症状がぶり返ししまうものもあるので注意が必要です。

 

 

  • 冷たいもの
  • みかんなどの柑橘系の果物やそのジュース(下痢がぶり返しやすいです)
  • 油を使った料理やラーメン・おすし
  • カレーなどの香辛料が入っているもの
  • 炭酸の飲み物(コーラ・サイダー・ラムネなど)
  • 甘すぎるお菓子やスナック類(ドーナツ・ケーキ・ポテトチップスなど)
  • あずきや大豆などの固い豆
  • 消化しづらい海藻・ごぼう・たけのこ

 

 

便の状態も観察していくと、子供の回復状態が便でわかるので、普通の食事に戻していく目安もわかりやすいです。

 

 

 

子供に食事を与えるときは、必ず手洗いをしてから!

 

 

ウィルス性胃腸炎を起こすウイルスは感染力が強いものばかりです。

 

 

子供がウィルス性胃腸炎のときに食事をあげるときは、

 

家族が外出先でもらってきたウィルスを子供にうつしてしまうと、胃腸炎の治りが遅くなってしまいますので、

 

子供に食事をあげる前に必ず流水で十分に手を洗ってからにしましょう。

 

 

 

ウイルスを取り除くのに最も効果的なのは流水での手洗いです。

 

 

子供の胃腸炎が家族にうつらないように予防するためには、食器や洗濯物は家族と別にして洗った方が望ましいです。

 

 

 

では、具体的に、

 

子供がウィルス性胃腸炎のときは、ふつうの食事に戻すまでどんなレシピを作っていけばいいのでしょうか?

 

 

子供がウィルス性胃腸炎のときのおすすめのレシピは?

 

 

ふつうの食事ができる子供がウィルス性胃腸炎のときのおすすめレシピ

 

 

便が水のようなときは水分の多い食事にする

 

 

便が水のようなときは胃腸もかなり消化できるははたらきが弱っているので、水分が多く、消化に良い食事を中心にしたほうがいいです。

 

 

番茶、野菜スープ、みそ汁、 おもゆ、リンゴのすりおろしなど。

 

 

りんごはそのままだと消化するのが大変なのですりおろすようにしてください。

 

すりおろしたりんごは下痢にいいとされています。

 

 

野菜スープのレシピの例

 

  • 人参スープ:人参500gに食塩3gを入れて、2時間煮て裏ごしし、水を加えて1Lにする。
  • 野菜スープ:じゃがいも、にんじん、トマトなどを煮くずれしない程度に煮て、ごくうすい塩味をつけ、汁の部分だけをあげる。

 

 

便がドロドロのときはドロドロの食べ物にする

 

 

バナナの裏ごし、にんじんやかぼちゃの煮つぶし、パンがゆ、ベビーせんべい

 

 

野菜のレシピの例

 

つぶしたじゃがいも:煮くずれするまで煮てスプーンでつぶしたもの

 

 

便がやわらかい程度で形がちゃんとあるときはやわらかい食べ物にする

 

 

おかゆ、やわらかく煮たうどん、白身魚の煮つけ、卵、とりささ身、 野菜の煮つけ

 

 

おかゆは、全粥なら米100g+水500mで、5分粥なら米50g+水500mlで作りましょう。

 

少しだけ塩みをつけて米粒がとろけるまで炊くといいです。

 

お米は世界が認める最も有効な胃腸炎食だといわれています。

 

 

野菜スープのレシピの例

 

野菜スープ:じゃがいも、にんじん、トマトなどを煮くずれしない程度に煮る。

 

 

 

まとめ

 

子供がウィルス性胃腸炎になって嘔吐や下痢が続いたときは、子供の胃腸の負担も考えて、体の回復状況に合わせながら食事の内容を変えていくと、ぶり返すのを予防することもできます。

 

大事なお子さんの胃腸炎が早く治って、普通の食事ができるようになるとうれしいですね。

 

 

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