毎年冬から春にかけて赤ちゃん、子供の間で流行りやすいロタウィルスによる胃腸炎。
予防接種がありますが、定期の予防接種ではないので費用が高いし2回か3回受けなくてはいけないですよね。
ロタウィルスの予防接種って受ける必要があるんでしょうか?
予防接種を受けるとしたらいつまでに受ければいいのでしょうか?
小児科の先生の考え方は?
ロタウィルスの予防接種って受けたほうがいい?必要?
ロタウィルスは、胃腸炎を起こすウィルスで、5歳未満の赤ちゃんや子供がかかる胃腸炎の原因として一番多いのがロタウィルスです
「下痢便の色は白くなる」ことがよく知られています。
小児科の先生は、ロタウィルスの予防接種を受けたほうがいい理由は主に2つあげています。
1つは、ロタウイルスが少量のウイルスでも感染してしまい、いくら手洗いやおむつの処理などを徹底しても、大人でも絶対に防ぐのはむずかしいからです。
予防接種をしなければ、どうがんばってもロタウィルスにかかってしまうときはかかってしまうので、重症化して脳の障害が起きないようにするためにも、世界の120カ国以上で利用されている予防接種を受けた方がいいというのが病院の先生の意見です。
ロタウィルスの予防接種を受けた方がいい2つ目の理由は…
ロタウィルスには治療法やお薬がないので、赤ちゃんや小学生以下の子供がかかると下痢や嘔吐の脱水で重症化しやすく、脳の重い障害になる脳症にかかってしまうこともあり、人生が狂ってしまうこともあるので、なるべく予防する手段として予防接種をしたほうがよいとされています。
日本ではロタウィルスにかかったうちの約10%が重症になります。
子供が急性脳炎/脳症になる原因は、ロタウィルスは第3位でけっこういます。
具体的には毎年日本で約40人くらいだそうです。
ロタウィルスにかかって重症化するとこわいですね…
とはいえ、ロタウィルスにかからずに過ごせている赤ちゃんや子供もいるし、補助が出る予防接種ではないので、高い予防接種料を2回か3回分払うのはけっこう痛手ではあります。
あなたは日本で年間どれくらいの人がロタウィルスにかかっているか知っていますか?
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厚生労働省によると、日本で年間にロタウィルスにかかる患者数は80万人ぐらいです。
けっこうな人数の人がロタウィルスにかかってしまうんですね。
ロタウィルスは感染力がすさまじく、「0.01mlの下痢便が手についてる人が作ったごはんを食べると1万人が感染する」といわれているくらい、感染力がすごいです。
ですから、保育園に通う予定、保育園に通っている場合は、だれか一人がロタウィルスに感染してしまうと、クラス中が巻き込まれやすいため、感染する危険度が高くなります。
保育園に行く予定、すでに保育園に行っているのなら、ロタウィルスにかかる可能性が高くなるのでロタウィルスの予防接種を受けるかどうか真剣に考えたほうがいいです。
じゃあ、ロタウィルスの予防接種って効果があるのでしょうか?
ロタウィルスの予防接種っていつまでにどんなふうに受けた方がいいのか
についてお伝えする前に効果についてお伝えしましょう。
ロタウィルスの予防接種って効果があるの?
2012時点で、ロタウィルスの予防接種は世界の120カ国以上で使われています。
世界各国でロタウィルスの予防接種のワクチンを使ったデータによると…
- ロタウィルスによる胃腸炎になった人の総数を68−79%減らしている
- ロタウィルスにかかって重症になってしまう事例を90〜98%減らしている
- ロタウィルスにかかって入院しなくてはいけない人を96%減らしている
といったデータが出ています。
つまり、ロタウィルスの予防接種を受けることで、
- ロタウィルスにかかる人が68−79%減った
- ロタウィルスにかかって重症にならない人が増えた
- ロタウィルスにかかったとしても入院するほど悪化する人が減った
ということになります。
予防接種をすることでロタウィルスにならなかったり、
なったとしてもこわ〜い脳症のように重症化するのを防ぐことができるんですね。
あなたはこれを知ってどう思いますか?
ただ、いざ赤ちゃんや子供の健康のために、ロタウィルスの予防接種を受けようと思っても、
ロタウィルスの予防接種ができる期間はとても短くて、ほかの予防接種とのスケジュール調整がむずかしいのが問題です。
では、ロタウィルスの予防接種っていつまでにどんなスケジュールでやるといいのでしょうか?
ロタウィルスの予防接種をするのはいつまで?
ロタウィルスの予防接種は注射ではなく、口から小さなコップでシロップみたいなものを飲ませます。
予防接種には主に2種類あり、2回予防接種をする必要があるものと、3回やる必要があるものがあります。
2回の予防接種をする“ロタリックス” では、
- 1回目は生後6週以降、20週までに受ける
- 2回目は生後10週以降、24週までに受ける
という決まりがあります。
ロタウィルスの予防接種を受ける前に
生後24週を過ぎてしまった場合は、
予防接種の副作用である腸の病気、
腸重積になる可能性もあるため、
小児科の先生は24週を過ぎたら、腸重積になると危険なので予防接種を受けない方が受けない方がいい。
と、話していました。
腸重積は赤ちゃんや子供にとっては重い病気ですから、予防接種で腸重積にならないためにも、受ける週数の決まりは守るようにした方がいいです。
さらに、ロタウィルスの予防接種は生ワクチンなので、1回目と2回目の間隔は4週あける必要がある
のも知っていますか?
3回の予防接種をする“ロタテック” では、3回の接種が必要で、予防接種をする時期に制限があります。
- 1回目は生後6週以降、24週までに
- 2回目は生後10週以降、28週までに
- 回目は生後14週以降、32週までに
ということになっています。
これも同じく1回目と2回目と3回目の間隔は4週あける必要がある
という条件もあります。
ロタウィルスの予防接種を受ける期間はこのように細かく決まっていて、
ただでさえ、1歳にならない赤ちゃんはやるべき予防接種がたくさんあるので、スケジュールを立てるのも大変ですよね。
そこで、ロタウィルスの予防接種を受けるときは、ほかの予防接種と一緒に受けてもよいことになっています。
小児科の先生のおすすめは、
- 予防接種の1回目は2ヶ月齢に、ヒブの予防接種や小児用肺炎球菌ワクチン・B型肝炎ワクチンと一緒に受ける
- 予防接種の2回目は3ヶ月齢に、ヒブの予防接種や小児用肺炎球菌ワクチン・DPT(三種混合)・B型肝炎ワクチンと一緒に受ける
- 予防接種の3回目(ロタテック)は4ヶ月齢に、2回目と同様にやる
といったスケジュールになります。
このおすすめスケジュールは参考にするにしても、
お子さんの体調は思い通りになるわけではなく、
体調がよくなくて予防接種のスケジュールが狂ってしまうことはだれにでもあります。
そういうときは、かかりつけの小児科に電話で、前に受けた予防接種との間隔を伝えたうえで、次の予防接種をどうしたらいいのか確認してみましょう。
また、あなたがお住まいの区市町村にある「保健センター」でも予防接種のアドバイスは無料でやっています。
あなたのお子さんの予防接種の問診票はどこから送られてきましたか?
保健センターでは予防接種を受けるためのセットや注意点をまとめたものを配布し、赤ちゃんが予防接種を安全に受けられるようにするための相談も受けています。
保健師は予防接種に関してはそれぞれの予防接種に必要な週数や間隔などもしっかりわかっているプロなので、電話ででも相談すれば、あなたのお子さんが次に受けた方がいい予防接種のスケジュールを提案してくれます。
「あれ?次の予防接種をどうしたらいいんだろう?」
と、困ったときは予防接種の受け方に詳しい保健センターの保健師に遠慮なく電話でもいいので予防接種について相談してみてください。
予防接種を受けたあとの疑問については、予防接種を受ける病院の先生やスタッフに確認したほうがいいですが、一般的なことや主な副作用などは保健センターの保健師もご説明できますので遠慮なく相談してみてください。
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